一般的に犬は記憶力が悪く、
すぐに忘れてしまうといわれています。
でも、これって本当なんでしょうか?
あなたの愛犬は、エサ袋のガサガサという音だけでとんできたり、
散歩のひもを持つだけでソワソワしだしたりしませんか?
もし、犬がすぐに忘れてしまう生き物なら、
これらの行動っておかしいですよね?
だって、すぐに忘れてしまうのなら、
袋の音を聞いたり散歩のひもを見たりしても、
「なんだ?」ぐらいの反応にしかならないはずですから。
そう、犬はエサ袋の音=エサがもらえた、
散歩のひもをもつ=散歩に行った、と覚えています。
よく言われている『犬の記憶力が悪い』
じつはこれ正解でもあり、不正解でもあるんです(*^▽^*)b
犬に関する書籍を数おおく読み、
しつけにたくさんの時間を割いてきたわたし。
そんなわたしが犬の記憶のメカニズムや、
犬と人の記憶の違いについて、
実体験もふまえ詳しくこの記事にまとめましたよ(*’▽’)v
この記事を読めば、犬についての知識に、
かならず新たな発見があることでしょう。
また、「教えたことをどう理解しているの?」なんて、
飼い主の疑問を解決する糸口となるかもしれませんよ。
しつけにもたいへん役立つと思いますので、
ぜひ、チェックしていってくださいね。
それでは、一緒にみていきましょう~!
犬と人の記憶力の違いとは?
人と犬の記憶力を比べたとき、
あなたは犬にどんな特徴があるのかご存知ですか?
それは、以下の2つです。
- 短期記憶が非常に短い
- ものごとを関連づけて覚える
1.短期記憶が非常に短い
短期記憶とは名前のとおり、
ひつようなので一時的に覚えている記憶です。
たとえば「156898←この数字を覚えてください」
と言われて覚えるような記憶です。
言われた瞬間なら覚えられますよね?
でも、30分後にもう一度聞かれたらどうでしょう?( ̄ー ̄)ニヤリ
ほとんどの人が忘れていますよね?
短期記憶は人間だと数十秒から数十分で、
犬だと長くても数十秒といわれています。
なので、犬が悪さをして時間が経った後にしかっても、
なぜ怒られているのか理解できません。
なぜなら、犬はその怒られている行動自体を、
すでに忘れているからです。
2.ものごとを関連づけて覚える
では、犬は本当に記憶力が悪いのでしょうか?
もちろん違います(*’▽’)b
犬の記憶力が悪いといわれているのは、
先ほどの短期記憶が人間とくらべて短いからです。
犬も人間と同様に覚えてしまえば、
簡単には忘れません。
ただし、記憶する方法には特徴があり、
ものごとを関連づけて記憶します(*’▽’)b
たとえば、よくあるおすわりのしつけで、
座った瞬間に「おすわり」と言って、
ごほうびをあげる方法がありますよね?
これは、『座る=おすわりの合図=いいことがある』と
関連づけておぼえるようにしているんですね。
こういったしつけで気を付けてほしいのが、
あなたが覚えさせようとしていたことを、
必ずしも関連づけておぼえるわけではないことです。
先ほどの例でいうと、犬が座ったときに鳥を見ていたら、
もしかしたら「鳥=いいことがある」と
覚える可能性があります。
ときどき、わたしたちには想像もつかないようなことと、
結びつけておぼえていたりするんですよ( *´艸`)
犬はいつまで記憶してる?飼い主も忘れるの?
では、犬は記憶したことを、
いつまで覚えているのでしょうか?
うちのワンコにインタビューしてきました。
わたし:ふむふむ
∪・ω・∪:キュゥ~ン!クンクン
わたし:なるほどね
ちょっと、なに言ってるか、
よくわかんない(‘ω’)
ハイ!冗談はさておき(笑)
ご覧のとおり犬に確認することができないため、
はっきりと数字ではわかっていませんが、
人間と大差がないといわれています。
ちなみに、わたしは5年間まったく会ってなかった
実家の飼い犬に会ったことがあります。
「覚えてるかな?」とすこし不安だったのですが、
若干の時間差はあったものの、最終的には
しっぽをめちゃくちゃ振って出迎えてくれましたよ( ;∀;)ウレシイ
ときおり、わたしが忘れていたことを
飼い犬が覚えてたりするので、もしかしたら、
人間より覚えている時間は長いのかもしれません。
犬の感じる(記憶する)情報はこんなにも違う?
じつは、ここまで記事の内容だけでは、
まだ犬の記憶について理解できたとは言えません。
なぜなら、同じ状況であっても、
犬と人とで感じている情報が違うからです(‘ω’)b
その違いは、以下の2つになります。
- 得る情報の違い
- 反応の違い
詳しく説明しますので、
ひとつ1つ見ていきましょうp(*^▽^*)9
1.得る情報の違いとは?犬は鼻で世界をとらえる?
たとえば、五感を使って世界を感じとるとき、
犬も人も同じ情報を得ているのでしょうか?
違いますよね?
五感を使って感じとるのは同じですが、
それぞれの性能が違うんです。
たとえば、視覚情報ですが、
犬は赤が見えてないといわれています。
つまり、信号を見ても黄色と青しか見えません。
「赤」を認識することができないんです(*’ω’*)b
五感の違いはほかにもたくさんありますが、
このように、同じ状況にいたとしても、
感覚の違いのせいで受け取る情報が違うんですね。
さらに、下表のように伝わる情報の順番も違います。
感覚情報が脳に伝わる優先順位 順位 人間 イヌ 1 視覚 嗅覚 2 触覚 視覚 3 聴覚 聴覚 4 嗅覚 触覚 ※書籍「シーザー・ミランの犬と幸せに暮らす方法」より引用
表からわかるように、
人は視覚、犬は嗅覚をメインに世界を感じています。
つまり、人は視覚情報が、
犬は嗅覚の情報が記憶に残りやすいんです。
たとえば、「ひまわり」と言われたら、
あなたは色や形をまずイメージしませんか?
でも、犬は違います。
ひまわりの香りを思い浮かべるんです。
さきほど、5年ぶりにあった実家の犬が、
わたしのことを覚えていたという話をしましたが、
反応はこんな感じでした。
- 遠くから見て「だれだ!」と吠える
- わたしが名前を呼ぶと「ん、あれ?」と止まる
- 近づいて臭いで「ハッ!これは!」としっぽを振る
この反応からも犬がいかに臭いで、
強く記憶していたかが分かりますね(*’▽’)
場所と関連して記憶していることが多い?
五感以外の話なりますが、
これは散歩しながらしつけしていて気づいたことで、
犬は人間よりも場所を重視(意識)しています。
わたしは散歩中に教えたことができたときと、
できなかったときのパターンをよく観察しました。
すると、しつけた内容と場所を、
関連して記憶していることに気づいたんです。
犬は帰巣本能があるとか、
方向感覚に優れているとか聞いたことありませんか?
こういう情報があることからも、おそらく犬にとって、
場所はとても重要な意味を持っていると考えられます。
犬の記憶をのぞくときは、
場所も意識しておくと思わぬ発見があるかもしれませんよ?
2.反応の違い!
つぎに反応の違いについてみていきましょう。
さきほど、得る情報が違うといいましたが、
仮に犬と人とが同じ情報を得ていたのなら、
反応は同じになるでしょうか?
もう、おわかりかと思いますが、
違いますよね?(*’ω’*)b
なぜなら、この2つが違うからです。
- 個性(好み・性格)の違い
- 種(本能)の違い
まずは個性の違い。
これは人間同士で考えるとわかりやすいです。
同じ人間であっても好き嫌いが違うように、
犬にも個性があって、ある犬にとっては好きなものでも、
別の犬には嫌いなものだったりします。
次に種(本能)の違い。
犬には、犬の本能からくる
独特の反応(コミュニケーション)があります。
たとえば、あなたが怒っていることを伝えたくても、
そのときの動作によっては「喜んでいる」と理解されたりするんです。
ここでは詳しく書きませんが、
犬をしつけするなら犬の本能については、
詳しく調べておいたほうがいいでしょう(*’ω’*)b
さいごに…
新たな発見はありましたか?
犬の記憶は人から見て、
悪いと見えることもあるでしょう。
しかし、記憶のメカニズムが違うだけで、
覚えてしまえば記憶力は人と大差はないです。
ただし、記憶していることは、
わたしたちと同じであるとは限りません。
なぜなら、得ている情報は人と違いますし、
同じ犬同士であっても反応が違うことがあるからです。
感じている情報が違うのなら、
とうぜん記憶する内容も違ってきますよ(*’ω’*)b
ではでは~!
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